旭駅本屋

SNSが普及しきった今日において、人々はなぜブログを使うのであろうか。

RSS

 

オタクの村

昔々あるところに、オタクの共同体がありました。

一つの思想でつながり、一体感を持ち、社会からの疎外感を持っていたオタクたちはすぐに意気投合しました。

オタクたちは既往の社会を変えようとしました。しかし、市民は冷淡でした。体制は既往の社会を維持しようとオタクを弾圧し始め、市民はそれを見て見ぬ振りをしていました。

オタクたちは既往の社会の誤りを指摘し、熱心に市民を説得しようとしました。しかし、一部の人民は体制をけしかけ、オタクらを迫害し始めました。

やがてオタクと社会は分断されていきました。特に、一部の過激なオタクは各地で闘争を繰り広げ、市民と軋轢を生んでいきました。

一方で、オタクの考えに共感する人々もいました。しかし、体制はその人々の土地にも弾圧を加えはじめました。

オタクは各地から集まりその土地を守ろうとしました。オタクの村とも言えるような土地を守るべく必死でした。土地収用委員会を襲撃してまでも土地を守ろうとしたのです。

しかし、結局体制には抗えませんでした。

市民も冷淡でした。自由や体制の抑圧よりも、経済的利益の方が重要とオタクを非難するものまで居ました。

やがて、年月が経ち、オタクたちも高齢化していきました。経済的利益に屈し、土地は次々と手放されていきました。

ある地主に聞きました「息子さんにもこの闘争を続けてほしいですか?」

地主は言いました「息子は自由に暮らしてほしい。これは自分の代までだ」と。