旭駅本屋

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docomoのsimを手に入れた話

全宇宙100億のSIMフリー端末ユーザが夢にまで見るdocomoのsimを本日、契約いたしました。docomoMVNOではなく正真正銘docomoです。

で、ですね。結論から言うと、docomoで二度と契約する気になれない、という感じです。

以下顛末と私見になります。

 

0.はじめに

筆者はSB→YM→YM&SBというキャリアアップをしてきたので基本SB系のサービスしか知らなかったわけです。変な抱合せを勧めてくる、新電力を勧めてくる、田舎では全然つながらない、通信の秘匿は犯すわ散々なクソサービスと付き合ってきたわけです。当然のように僻地でも繋がる茸羨ましいなってなるわけです。

で、運悪く茸が一括1円*1iPhoneⅩを販売しているところを目撃してしまったわけです。手元には悲しくも購入一ヶ月と経たずにひび割れたGoogle謹製Pixel3がある。Pixel3は修理に出す見通しで代理店と話はつけてあるものの、部品がまだ来ない*2&来たとしても当日持ち帰れるか怪しいというところで、それクラスの端末が欲しかったのであります。

まあ欲しかったから前日Essential Phone買ってたんですけど。まあiPhone SEいつアプデ切られるかわからんし。買えるなら買っときたいやん?

 

という安易なノリで契約を決断。

これが、あんなことになるとは、この時は全く思ってもいなかったのです……。

 

1.MNP予約番号を発行する

茸の総務省お怒りプライスにはMNPである必要があったので、要らないYBの回線でMNP予約番号を発行しました。確か電話でイケるだろうと思っていたものの、番号がわからず断念。途中つよそうな店員に聞くも「あー、昔はパンフに乗ってたんですけど、今は無さそうですね……」とのことでコルセンは諦め窓口で出すことに。

端末いわく一時間待ちらしく、クソかよと思いつつも整理券を貰いオタクタウンを徘徊して時間を潰し、いい感じになったあたりで窓口に戻り手続きを済ませたわけです。手続き自体は10分くらい。まあこんなもんやろと思いながら、MNP予約番号を持って茸の窓口に向かいました。

 

2.茸(行列編)

茸、お客様が相当いらっしゃるのか行列が出来ている有様。一人ひとり丁寧に店員が接客しており極めてクソ。時間掛かるやろアホ。後に気がつくもここで事前にできる限り書類を埋めさせることで後の処理を若干巻いていた模様。ちなみに筆者は迷う部分が無かったので5分と掛からず店員との会話が終了した。ほかはもう少し掛かっていただけに少し早すぎやしないか?

ここで20分くらい待たされ、ついに席へと通された。

 

3.茸(机編)

新規契約カウンターが開くまでここで待っていてください。とテーブルに通される。ここでは何も起こらなかった。普段禿のサービスレベルを見て、クソかよ。整理券番号いつまで待たせる気だよ、と思っていたのだが、整理券を出して残りの待ち時間を出してくれるだけ遥かに良心JV錠だったことに気がつく。整理券が無いということは即ち軟禁を意味する。モスクワで携帯電話回線を契約することがもし万が一起こっていたらこんな状態になっていたのかもしれないなと無限に思いながら、ひもじい思いで待ち続けた。その合間に何組ものドコモダケたちが店員の親身かつどうでもいい接客の気に充てられていた。

この時点で、幾ら1円であろうと、幾ら地方で通じようと茸で契約しようとしてしまったことを若干公開していた。

 

4.茸(契約編)

新規契約カウンターが空いたと言うのでやっと通された。通されても店員がまるで来ないので極めて暇。10分くらい何もなく過ごしていた気がする。おそらく、多くの人民に対してはこういうところで質問とか契約とかの何やらで時間が掛かっているのかもしれない、ということに気がついたのは、あまりにも暇すぎて隣でiPhoneを契約しようとしている客の話を盗み聞きし、また彼があまりにももたついていたからだった。

10分くらいしてやっとアンケートらしい何かを渡される。「お客さん、今ネットの契約どうですか?」というのに「管理費込みのやつだけど実測60Mbps出てるので文句ないです」と言ったら「良いっすねぇ~!管理費込みだと1Mbpsみたいなところもあるのでいいとこ引きましたよそれ!」と返され終わってしまった。そもそもここで実測値を即出せる奴はあんまり居ないのかもしれない、ということに書いてて思ったがまあ、思ったところで契約はしないので同じことである。

そこから10分くらいしてやっと契約担当職員が出てきたのである。札にはdocomoではない企業名が書いてあったので委託なのだろう。ご愁傷様です。

「じゃあ、とりあえずこれ読んで、わからないってところはチェック入れてください」

と言われ薄い冊子を渡された。読むのも面倒だったのでチェック欄を眺めると、

「ご契約における注意事項(サービスエリア、通信速度)」

「契約書のお渡し方法」

「基本プラン」

パケット通信の高額利用」

「割引サービスの適用条件・適用期間」他

などと書いてあった。

筆者は思った。それ冊子配る必要ある?

というかネットに全部上げとけよ。読んでおくからさあ。そういうとこだよd○como。お前本当に通信事業者なのか?と思いつつ適当にチェックを入れ、時間が余ったので冊子を開き中を読んだ。

大きめの文字で上に書いてある項目に少し補足してある程度の何かが書いてあった。ふりがながあれば、その大きなイラストと相まって小学校低学年向け教材だと思ったかもしれない。

しかしそこにふりがなは無かった。そういうことなのだろう。

筆者はこの国の未来を本気で憂いた。

5分位して用意が出来たのかやっと書類の準備をし始める。わかる。はい。を繰り返し(ちゃんとわかってるのでセーフ)、手早く書類に記入をすると衝撃のセリフが出てきたのである。

「それでは、ダブルチェックのために他の店員に見てもらいますね」

「ダブルチェック……」

ちゃんとダブルチェックなんかしてる役所今どきあるんだ、とか、客がチェックしてるからそれトリプルチェックじゃね?とか、客が確認してるのにこれ以上何確認すんねんとか、様々な感情が流れ去った。

そもそもFMVでポチポチ入力するんか。禿は端末で客に入力させていたぞ。とかそういう””””思い””””とか””””気持ち””””みたいなのが全速力で通り過ぎていった。

「じゃあ、ダブルチェックしますね~」

と別の店員が来て目Grepし始める。今の時代、目Grepである。やばい。これが国内最大手キャリア、総務省お気に入りのフラッグシップキャリアがやることなのか。本当に不安になる。

よし、と言いながらシャチハタを押し始めた。そう、シャチハタ。シャチハタは平沢進のライブで振ることのできる棒状のなにかだ。この21世紀、平成も終わろうとしている中でシャチハタをまさか業務で使うようなところも、それも接客業的なところでそんなことはまさかあるまい、とたかを括っていたのかもしれない。ただただ衝撃的だった。一番の衝撃は「やるにしても担当者印2つも要るの!?決裁権小さすぎね!?!?」というところではあるが。

この儀式はiPhoneの取り出し、契約、契約用の身分を証明できる公的な書類の確認、等々で4回程度行われた。筆者の心は既にSBに移り変わっていた。端末料金、月料金などをボールペンでカキカキしていたのも尚ポイントが高い。SBは端末弄ればすぐ出たぞそんなん。そこで時間食うから後ろがつかえるんやろ。アタマとカネと技術使わんのかアホ。

結局のところ、2時間35分掛けて契約を締結した。二度と茸で契約する気にはなれない。そう思った。

 

5.おわりに

IMEIロックとか、SIMロックとか、渋い端末の縛りとか、そういう小手先なことが大好きなSBが筆者は大嫌いでした。でも乗り換えて気がついたんですが、そういうのが他の2キャリアはただ「技術力がなくて出来ない」だけなのではないかと。そう思えたわけです。

番号札制にも移行できず客をただ縛り付ける。見積もりは紙と電卓。契約書は未だにハンコが必要。SBはこれらを電子化していて、大体タブレット一つでこなしてるんだから結構技術的には進んでいたんだなと改めて思いました。店員一人ひとりの情報も静脈認証でやって、プランは端末ですぐに試算できて、解約も新規契約も番号札さえ採っておけば(待つには待つものの)外出自由トイレも自由と、それこそ客にとってはストレス無く素晴らしい環境だったわけです。もう少し静脈認証の精度上げたりとかレスポンスタイム上げたりとかそういう細かい部分はありつつも、だいぶストレスレスだったわけです。

それが、他はどうかというと、端末もSIMもガバガバなものの契約周りは輪をかけてガバと。悲しいものです。

今更ながら、多分茸も自前でIMEIロック掛けられるだけの技術力があったら掛けてたんじゃないかと思います。だってあれだけ自社アプリに拘泥していたのに、そこだけやらないっておかしくないですか?って話ですよ。でも、今の茸には出来ないんじゃないかと思うわけです。もうそこには、iモードで世界の覇権を握れたはずの電電は居なかったのです。悲しいものです。

*1:というのは大嘘で、実際は総務省お怒りプライス

*2:米国本社にやっと入った。12月には日本でも修理できるだろう、とのこと