旭駅本屋

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日記

ラーメンが食べたい。

 

筆者はデブラーをこよなく愛している。
せっかくオタクタウンに来たのだからデブラーを食って帰ろうと思っていたのだが、地味に混んでいたので大人しく緩行線に乗って帰ろうとしていた。
ただ帰るのもなんかつまらない。なんか酒でも買って帰ろう。
久々にビールなどが飲みたい。
ビールと言っても、国産のではなく舶来のビールを久々に飲みたい。
舶来のビールといえど、矢張り手に入り易いコロナや青島やハイネケンとかではなく、なんかこうなかなか買いにくい奴がいい。
買ってイキれる、Twitter映えするような奴。それでいておいしい。矢張りアレだ。Балтикаだ。

Балтикаはロシアのビールだ。基本おいしい。ちなみに筆者はБалтика No.9を愛飲している。アレは味も濃く、度数も高く、ビールなのに一本飲むだけで十分満足できる素晴らしい奴だ。よし決めた。買いに行こう。

Балтика No.9はなかなか売っているところは見ない。しかし、なんとびっくりビックカメラで売っているのだ。筆者も新宿のビックカメラで見てたまげたものだが、実際あるのだから仕方ない。緩行線で一路新宿へと向かった。

 

そういえば、新宿にもラーメンがある。
この事実に気がつくのに時間は要しなかった。
新宿にはデブラーとは毛色が違う、洗練されたトラディショナルな東京ラーメンを提供するお店があるのだ。久々に行くのも悪くなかろう。

そう決めて、新宿で降り、中央西口を出た。

 

中央西口からずっと小田急ハルクの方に向かい、メロブのある通りに向かう。
メロブのある通りをメロブを超えて進むと、目的のラーメン屋がある。
見た目ラーメン屋というよりはおハイソなお寿司屋とかそこら辺みたいな見た目をしておられるので、若干気が引けるが普通のラーメン屋なので怯まずに入る。
見た目の割に食券式であり、千円札を放り投げてラーメンと書かれているボタンを押した。
大学の自動証明書発行機みたいな音を上げながら食券が吐き出された。

木製の小洒落たカウンターに食券を置く。

夕刻だったが席は程々に埋まる程度であり、背後の待ち客用の椅子は全く活用されていなかった。食べる側としては、店の混雑はこれくらいの方がいい。多すぎず、少なすぎず、人生そのくらいがちょうどいいってもんだ。

 

程なくしてラーメンが来た。
丼にひたひたにスープが満たされており、傾けると零れそうなほどだった。
具はメンマとチャーシューと菜っ葉とネギだけ。ラーメンというと、これくらいの見た目のものを思い浮かべるものだ。やや薄めの醤油みたいな色の澄んだスープの上に控えめに油が浮いており、具!油!麺!!みたいなデブラーと比べると同じラーメンとは信じがたいくらいに差異がある。というか野菜多めのデブラーはまずスープの色確認しづらいし、何もかもが違う。上に置かれた野菜も小松菜であり、野菜といえばモヤシやキャベツみたいな二郎系とは何もかもが、本質からして違う感じがある。

麺は太め、というのも細麺と比べれば太いくらいの麺であり二郎ほど太くはないが、程よい太さの縮れ麺がこれでもかというほど入っている。
ずぞーっと麺を啜ると、普通の醤油味のラーメンといった趣の味がした。
小松菜やメンマを突きつつ、麺を減らしていく。
チャーシューは脂身の旨味を主張する系ではなく、とはいえ柔らかめな感じでハオい。
もしゃもしゃとチャーシューを食い、少しばかりスープを飲んでおあいそとした。

店自体の見た目に反して創業はだいぶ前だったとなにかの記事で見たことがある。
かねてよりの東京に存在していた地場のラーメンの系譜を継いだものが、このラーメンなのかもしれない。
東京には各地のラーメンが集まっており、またデブラー先進の地でもあるが、こういう地場のラーメンはなんとなーく姿を消していきそうな気もする。

 

という面倒くさいことを考えずうまそうにラーメンを食えないものだろうか。

と思いつつ小田急ハルクへと向かった。小田急ハルクにはビックカメラが入っており、ビックカメラにはビック酒販があり、そのビック酒販にはなんとБалтика No.9が置いてあるのだ。今日はこれのためにここに来たと言っても過言ではない。

ウキウキと2階に向かった。

いつもならビールコーナーの冷蔵庫にそれが置いてあるはずだ。

そそくさと手前のおみやげコーナーをかわし、奥の冷蔵庫に向かった。

 

無かった。

 

いや、見慣れない銘柄がいくつかあったので冷蔵庫には入れていないのだろう。

冷えたのが飲みたかったが仕方あるまい。

海外ビールの棚を見た。

 

無かった。

 

よくよく確認した。

 

青島とか、青島プレミアムとか、台湾ビールとか、333とか、そういうメジャーそうなビールが並んでいた。

 

しかしБалтикаは無かった。

 

にわかには信じがたいので、値札を穴が空くほど確認した。

 

バルティカNo.3とは書いてあった。

9がほしかったが仕方ない、3でも良いか。

そう考えながら青い缶を探した。

しかし、青い缶は一本も置いていなかった。

 

どこにもБалтикаは無かった。

 

 

俺は一体何のために新宿に来たんだ?