旭駅本屋

SNSが普及しきった今日において、人々はなぜブログを使うのであろうか。

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温泉(3)

筆者は旅行というものが本質的にはよくわかっていない。

行って、泊まるなら泊まって、帰る。それだけだろう。だろうが、なんか栄えているところとそうでないところがある。そして(意図している部分は半分くらいあるが)栄えていないところを引きがちだ。市井での旅行とは何なのだろうかと思うことはなくもない。目的地に着いてやっと、幹線道路沿いにしか新し目の看板がなかったりして、なんとなく悟ったりするものではあるのだが。

 

2021/11/21

 

バスに揺られていた。

飛び石連休だというのに、誰一人も居ないバスで一人駅を目指していた。

駅から来るバスも誰一人乗っていない。

寂しいものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツルヤ ラララ

ツルヤ ラララ

ツールヤララララ

飯山駅で暫く時間があったので、ツルヤに向かった。ツルヤに向かうために早くて時間が開くバスに乗ったと行っても過言ではない。

ちなみに誰かわかってくれる奴がおるだろうと勇んでツイにネタツイを上げたが、気がついてツッコんでくれたのは一人だけだった。何がいけなかったんですかねぇ……。地場×地場のネタは誰もわからないってはっきりわかんだね。

 

ツルヤは地のスーパチェーンである。スーパーなので諸々安いはずで、茶を買っておきたかった。ついでに地のものも買いたい。ただ入って見てみれば、地のものよりもツルヤオリジナルなるPBの方が圧が強い。しかも割と良さそうなものなのが困る。ツルヤオリジナルのりんごジュースやらトマトジュースやらがある。気になるが、800mlの瓶詰めだった。絶対重いやつやん。

これだけ買って帰るのは流石にアホらしいが、他に無いんだったら止めたほうが賢明だろうと売り場を見て回っていた。

牛乳は地のもととみられるポッポ牛乳なるものが並んでいた。買いたいが腹いっぱいなのでパスしよう。パンは微妙に地のパンがあったので買うことにした。コーヒーパンというらしい。後日食ったところ、コーヒー牛乳風の生クリームベースの奴かと思っていたら普通にどストレートのコーヒーっぽい感じのクリームが入っていて面食らったがうまい奴だった。菓子コーナには長野らしく小布施落雁が置いてある。これも買うべきだろう。信州牛乳寒天飴なる気になるネーミングのものもあったのでそいつも買った。

仕方あるまいとツルヤオリジナルのトマトジュースを買った。絶対重いが多分うまいので大丈夫だろう。

ちぐはぐな取り合わせの重いかごをレジに載せて、会計を済ませた。

 

 

ラララ お洒落なお買い物

ハイセンス ツルヤ

 

 

茶は買いそびれた。出る前に気がついたものの、またレジに戻るのもアホらしいので駅に向かった。

 

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飯山から新幹線で長野に向かい、長野から特急で松本に向かっていた。

特定特急券+乗継割引は実際強い。松本は大して行ったことがなく、ろくに観光できていないので丁度いい具合だった。だもんで松本へ向かった。

 

 

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松本は10年以上前に来たっきり降りたことがなかった。あいも変わらずこいつは現役なのかと無駄に感動していた。ちなみに一番下の写真が2008年の松本である。変わったような、変わっていないような。何度か来ているとこう見比べられるのが良い。街も変わるし、自分も変わるのだとよく思わせられる。あの頃と変わっていないのに視点が変わって見えなくなる物はあると思う。実際旧松本駅舎にあった看板というものを見過ごして撮り忘れていたことに帰って見返して気がついた。13年前はちゃんと撮っていたのに。歳を食って感度が下がるのは仕方がないかもしれんが、突きつけられると少し凹むものである。

 

松本で見るべきは松本城だろう。松本城現存天守である。つまりは階段は急で通路は狭い。であるならば荷物は全部置いていくべきだろう。財布とカメラ以外を全部駅のコインロッカーに突っ込んで、松本城を目指した。

 

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松本は降りたことがあるとはいえ、観光は一切したことがなかった。結構栄えている街であることを徘徊し初めて理解したのである。やはり伝え聞く情報よりも見て理解するほうが良い。パルコ前から続いている道路は歩道が広く、車道側には植栽に加えて水路っぽいものがあり中々に富を感じる。

パルコ前を左に向かう。なんか観光客で賑わってる通りがあったがガン無視した。再履案件かもしれない。

 

 

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松本城に向かうに連れ人が増えてきた辺りで察するものがあったが、松本城は露骨に人が多かった。人が多いだけあり、天守閣に入るのに並ぶという。しかも40分。それを見て諦める人が多かったように見えた。諦める人が多いならこれは好機だろう。多分そんなに待たないはず。そう思い突撃した。

 

大体20分くらいで天守閣入り口にたどり着いた。やっぱそんなには掛からない。

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現存天守なだけあり、階段はめちゃくちゃ急だ。たわまないだけで梯子みたいなもんかもしれない。戦闘態勢でここを駆け上がったり駆け下りたりするのは中々難しいように思う。だから攻めづらくするためにも急なのだろうが。

見ごたえはあるが、何らかの工事中らしく、微妙に見づらいのがやや残念だった。

 

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この後は暫く松本城を撮影し、いい具合に撮れ高を確保し市街に戻った。

駅ではなく市街なのはそれはもう中心部にある地の百貨店を見るためである。

 

 

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名を井上百貨店というらしい。松本にある地場の百貨店であり、松本唯一の百貨店だ。

全体的に面積が小さく、7階建てなので床面積的には相当小さい部類になると思う。一応隣にあった丸善のビルを新館として使っていたらしいがいまは1館体制でほそぼそやっているようである。

地下はテナントこそ入っているが人が少なかった。物見遊山のワイが浮く。これ以上入れると重いよなと思いながら酒コーナーを見て、使用停止の小便器が2台並ぶ便所で排尿し、上から下までエスカレーターで一通りウインウインした。減床しているようでもないが、あまり賑わっても居なかった。人が入っては来ていたので、別に来ないわけでもないのだろう。街の賑わいに比して人が少ない辺り、パルコに吸われているのかもしれない。パルコは見ていなかったし、特急まで時間はある。そちらの方も見てみることにした。

パルコにはメイトが入っていた。メイトがある街は良い。楽器屋なんかも同じフロアに入っていた。矢張りこちらのほうが賑わってはいるようである。

 

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いい具合に時間を潰し、特急に乗る。飯を食っていないので駅弁を買った。

駅弁はもちろんとりめしである。あったんだからしょうがない。こいつは正確には塩尻駅弁であって松本では松本の調製業者を買うべきな気はするのだが、食いたいんだから仕方ない。

 

カワカミのとりめしは野沢菜と鶏そぼろと鶏唐揚が入っている実にシンプルな構成だ。野沢菜サイドに付け合せの紅生姜がちょこんと乗っている。鶏唐揚はちょっと重いので、唐揚げと飯を食った後に紅生姜をつまんで食うといい具合になる。鶏そぼろをいい具合に攻略し、最後にボリボリと野沢菜を食う。いい感じだ。やっぱここのとりめしは良い。

 

篠ノ井でやたらしな鉄の接続が良いことに癪になりながら長野まで乗り通した。ぼんやり車窓を眺めていたが、長野到着直前に見えたJCの文字で再履を確信した。ここ物資部の生き残りだった。

 

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再履案件がいい感じに湧いて出てきたところで新幹線に乗る。新幹線自由席は凄まじい列が出来ていた。安くなるし良いかと乗継割引を利かせず冷静に篠ノ井で乗り換えておけばよかった。上田の接続も大して良くないのが尚というところだ。

 

上田で別所に行くかしな鉄に乗るかで若干迷ったが別所線の連絡もやたら悪かったのでまだ早いしな鉄に乗ることにした。電車はせめて30分に一本くらいはほしい。とはいえしな鉄もそんなに待ち時間としては変わらない。駅前を徘徊して時間を潰し、ホームに降りた。

次は2連。2連というとSR1が来そうなもんだが115が来てほしいところである。

下りも2連だった。下りの方が若干早いので何が来るのかと見てみたら真っ白な明かりが遠くから近づいてきた。SR1である。

 

どうなるのかわからんもんである。接近放送が流れ、遠くを眺めた。

若干オレンジの明かりが輝いて見えた時、勝利を確信した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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小諸でバカ停をしていた。なんでバカ停するのかよくわからんがバカ停していた。

かつての特急停車駅なだけあり、ホームの上屋はやたら凝っていた。昔来たことがあるがそれも乗り換えのためでよく見ていなかったなあなんてことを思っていた。

115でバカ停というと色々と思い出す。それこそ中央本線で散々になっていたものだ。ただ嫌いじゃない。

10分くらいして、やっと動き出した。動き出す直前のブロワー起動音が最高に115で、乗ってよかったなあという感想だった。こいつのブロワー起動音は何度聴いても良い。通過待ちは勘弁だけども。

 

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軽井沢からは普通に新幹線で帰った。無計画なのであんまりいい感じに特急券代縮減できたわけでもないなあみたいなのはありつつ、満足度は高いので全体的にヨシといったところである。