旭駅本屋

SNSが普及しきった今日において、人々はなぜブログを使うのであろうか。

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犬の形

ある日。

音MADを見ていた筆者は思った。

最近江ノ電乗ってないなと。

 

 

 

 

片瀬江ノ島に来ていた。

江ノ電はメチャクチャに混むので正直始発終発付近以外は乗りたくないというのが率直なところだった。あと単純に小田急のほうが安いというのもある。小田原行きの快速急行の車内でこのまま箱根や鶴巻温泉に行くのも良いのではないかとちょっと思ったが、それでも江ノ島をセレクトしたのはやはり晴れていたからである。バリ晴れは撮影に良い。温泉は最悪雨が降っていようと大して問題はないが、撮りに光が無いのは険しい。なので撮るのに良いものがある江ノ島を選んだわけであった。

最初は藤沢で降りて鎌倉・江ノ島パスでも使ってと考えていたのだが、行きの車中で念のためググったところ2020年に消えていたらしい。悲しい。どう考えても価格設定がおかしい切符だったので愛用していたが、どう頑張っても価格設定がおかしかったのでなくなるのも残念ながら当然な気はしてくる。

アテが外れたが、大して乗らないのであればそう大きな問題にはならない。迷いを捨てて撮影地を絞ればどうにでもなる領域なので、江ノ島辺りで撮って終わるだけで適当に済ませることにした。

 

 

来たのにいかないのもなあということで参道を歩いていた。
上まで歩くとカネを掛けるか体力を浪費するかのどちらかを選択させられるので、栄えているところだけ見てそのまま戻っていった。夏じゃないからと油断していたが、冷静に見てみると家族連れやアベックや陽キャばかりがおり、中々なアレであった。まあまあ歩くのに難儀するくらい人の多い参道に面して飲食店や土産物屋や飲食店が立ち並んでいる。しらす丼の店や映えな感じの表通りの店は栄えていたが、まるで映えていない普通の洋食屋はお昼時だというのに閑古鳥が鳴いていた。表通りだからもう少し人入っても良くない?

入るかどうか微妙に迷ったものの、結局入ることもなく、10分たらずで再び江ノ島大橋を渡った。

 

 

江ノ島大橋から江ノ島駅に向かう道中、こんなにマンション多かったっけなぁと思いながら歩いた。建築中の区画などもあり、まあまあ再開発も盛んなのかもしれない。古めの建物もちゃんと手を入れているようで、居抜きリノベで別の店が入ってる最近ありがちな奴と大して見分けがつかない。人通りは江ノ島の参道に比べればそれは少ないにしてもまあまああり、作画資料がてら色々と撮ろうとすると難儀する。

然しこんなに新しい建物あったかなぁの最大手はやはり湘南江の島駅だと思う。あのやる気のない白い無骨なビルがいい感じのオサレビルヂングに変わり果ててしまっているのはいつ来ても違和感を覚えるものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

いつ来てもピカピカな駅からモノレールに乗る。モノレールというとThe monorail songを思い出す。未来の都市交通も今日では遠くに行ってしまったものだ。軌道の代わりにモノレールが各都市にあったかもしれない未来は果たしてあったのだろうか。

実際のところ、他のモノレールやAGTと比べても湘南モノレールは駅の作りが大分簡素であり、このくらいであれば軌道の代わりにとして使えたのかもしれないと思えてくる。新交通なぞ輸送量はたかが知れているのに駅をハイスペックで作ろうとするのはあまり良くないと思う。湘南モノレールや山万を見習ってほしい。

動き出してからガラガラと音を立てながら車体を左右に揺らして谷戸の複雑な地形を縫うように進んでいく様は大して変わらない。何ならクロスシートも変わらない。大体座れるし、座れなかったところでみたいなこともあるのでまあ良いのだが、通勤路線でこれは中々贅沢な気もしないでもない。

基本的には丘の上みたいなところを走る。勾配はキツめだが、それでも民家がアイラインのはるか上にあったり、トンネルがあったりする辺りに凄みを感じる。湘南深沢の手前辺りで視界が一気に開ける。ここからは大船と藤沢間辺りが一望できる。大抵工場なのだが、大きい工場が連なっている姿はやはり見ていて心が落ち着く。地元も似たようなところがあるので、地元っぽさから安心感を覚えるのかもわからない。奥にメチャクチャ目立つ工場っぽいものがあるので調べてみたが、湘南アイパークというらしい。デカくてデカい。手前が空き地になっているのもあるが、揃った見た目でデカくてデカい建物なだけありかなり目立つ。そして、やはりと言うか、デカい敷地にデカい建物が建っているのは良いものがあるのだ。

 

湘南深沢を過ぎると可もなく不可もない住宅街を道路の上を通って進み、大船に着く。大船では目星をつけていた家系の店に行った。

昔、家系っておふくろの味って意味ですか?という伝説のセリフを残した奴がいた。実際問題地元の一番近いラーメン屋がいわゆる家系だったので、家系ラーメンは実質おふくろの味みたいなところはあった。

しかしここはおふくろの味ではなかった。

そして、壱系はあまり好みではないのかもわからない。個人的な好みの店は油膜が張るほど油を入れていない気がする。余談だが、東京に近くて個人的オススメなのは鶴見の幸家である。

 

 

ラーメンを食べたので、鎌倉に出て江ノ電に乗る。

鎌倉もまあまあ人が多かった。小町通りは案の定として、若宮大路ですら混んでいたのには驚いた。目的は若宮大路の一角にある豊島屋であった。豊島屋の本店にはおなじみ鳩サブレー以外にも色々な種類の和菓子がある。有名な菓子屋はどこもこうなので基本的には直営店には行くべきなのだ。六花亭とかもそう。目移りしつつ、あれも良いしこれも良いよなあと思いつつ、結局袋入り鳩サブレーを買った。

 

 

 

 

 

 

窓口で硬券入場券を買うだけ買って駅に入った。入るのはもちろんSuicaである。電車に乗るのでそれはそう。

ホームには既に結構な列が出来ていた。始発駅なので乗れないことはないと思うがそれでもといったところだ。小型の電車に乗るためにホーム上に人が滞留している様はエレクトリックレールウェイを彷彿とさせる。

ホームの上屋に内照式の吊り下げ広告が連なっている辺りは地方私鉄みがある。小さいホームにたくさん広告が並んでいる光景も今どきはあまり無いようにも思える。尤も中小私鉄自体が昔に比べれば減っているというのはあろうが。

しばらくすると、ゴロゴロと音を立てながら10形と2000形が滑り込んできた。幸か不幸か2000形の側にいたので2000形に乗ることになった。唯一の幕車となった10形はそれはそれで気になるが、乗れる側におらんのでどうしようもない。藤沢側にいるので、江ノ島で面縦で撮ろうとすれば順光で撮れるだろう。コイツを撮るのも良いだろう。

まず江ノ島に向かった。

江ノ島で併用軌道で撮ろうというものだ。10形はじき戻ってくるだろう。それまでは腰越方のストレートで2本撮って、その後面縦で10を撮れば良い。そう思って江ノ島駅の腰越方に来た。ここは道路も狭いので歩くにも割と気を使う。12分間隔なので暫く待つことにはなる。待つと、警報音が鳴って遠くに電車が見えた。20形だった。

20形の後ろには300形が連なっていた。

ここで撮るとなると300は逆光にしかならない。結構厳しい。

 

 

まずは順光になる10形を取り敢えず撮った。

300形はこれでは撮れないしなあと思うが思ったところでみたいなところがある。逆サイドから撮ろうものならド逆行だ。

 

 

ド逆光なので、とりあえず影が目立たんように陰ったところから撮ることにした。

300形まで撮って、まあまあ満足したので藤沢に向かうことにした。

 

 

何も変わらないように見えて、実際何もかもが変わったように思える。10年は長くて長い。幕車は減り、反転フラップ式の発車標も消えた。なんかこう存在感のある時計だけは広告こそ変わったものの大して変わらずに残っていた。何もかも、常にほんの少しづつ変わっていくのだろう。放置して差分を大きく取れば変わって見えるだけの話に過ぎぬのだ。

 

 

 

 

藤沢でさいか屋を軽く見て、大船軒売店で駅弁を買って東海道線に乗った。

人生の岐路、運命の行方、人は時に道に迷う。

 

そんな時は温泉

 

 

 

 

 

箱根に来ていた。

まあまあ遅い時間帯だが、公衆浴場なら普通にやってるだろう。冷静に運賃表を見ると意外とお高い登山電車に乗って宮ノ下に来ていた。ここの公衆浴場は安くて良い感じの源泉かけ流しのそこそこ広い風呂があるので良いのだ。運賃が高く、入浴に掛かる費用をケチったところでみたいな節は多分にあるが、それでも広くてかけ流しでかつ家から近いのは良い。

風呂には先客がおり、大分加水されて冷やされていた。もともと水で薄めなければ43℃くらいあり、数分入れば満足するレベルなのだが、長湯出来そうなレベルだったので10分くらい浸かっていた気がする。

湯船に暫く浸かり、暑くなってきたら窓に寄ってせせらぎと虫の音を聴く。窓からは止めどなく湯気が流れ出ており、窓辺に立つと湯気に乗ってきた温泉の香りを堪能できる。息を吸うごとに嫌でも香る箱根の香りは悪くはない。暫く窓辺に立ち、真っ暗になった箱根の山の稜線を見ながら風に当たって、冷えたので湯船に浸かった。そこから5分ほど入って、流石にもうこれ以上浸かるとヤバそうだからと風呂から上がった。

 

11月ということもあり、箱根は寒かった。しかし筆者は暑かった。温泉パワーはすごい。ぐんまちゃんが復活するのも納得の話である。寒い寒いと早足で来た道だったが、暑かったのでむしろ冷えた風は有り難かった。道中のローソンで適当に飲み物を書い、適当に駅までで飲み干し、駅で次の電車まで15分あることに気が付き頭を抱えるも、どうしようもないのでベンチに腰を掛けた。

このあたりの時間帯から30分程度間隔が開いたりするので仕方がない。

ベンチに深く座ってTwitterを見ていると、流石に体が冷えてきた。かれこれ歩いてを含め20分は持たないらしい。秋用装備で粘ってきたが、11月はもう冬だということを認識すべきなのかもしれない。

来た1000形に乗る。結構混んでいた。宮ノ下でも幾らか降りたので、乗れなくはないくらいの混みようだった。この時間帯なら湯本方面も空いてるかと思っていがそんなことはなかったようだ。つり革にぶら下がって、右に左に揺られて湯本に着いた。

湯本にはまあまあ美味しいパン屋があるので買って行きたかったが、あいにくもう閉まっていた。駅弁屋もあるがこの時間は多分大して残っていないだろう。おそらく残っていないだろうから藤沢駅大船軒で鯵の押し寿司を買っていた部分はある。ホームの向こうにGSEが居るので、駅弁屋でビールだけ買ってあれに乗ってしまえば良かった。

湯本には特急券用の券売機が一つしか無いので、駆け足で券売機に寄って新宿までの特急券を出そうとした。

なんか出せなかった。

新宿まではすべて埋まっていたようだった。

放送では、小田原までの立席特急券が多客で発売できないとまで言っていた。筆者は迷わず先発の小田原行きの各停に乗り込んだ。

 

小田原行きから各停の町田行きに連絡し、町田行きが相模大野で江ノ島線から快速急行に連絡し、乗り継げば新宿まで行けるらしい。しかし手元には駅弁があった。なので出来れば特急に乗りたかった。次のさがみは30分くらいあとに出るらしい。ワンチャンある。ホームの券売機で適当に買うかと思ったが、あれは次発の特急券しか出せないので今回は使えなかった。なぜなら次のは実質満席のはこね号だからだ。なので、仕方なしに改札を出て券売機を叩いた。

小田急の券売機は特急券も買える。特急券のボタンを押し、日付と着駅と時刻を入力して叩けばそれっぽい列車をサジェストしてくれるので、基本的に一番上のやつを選択して出す感じだ。なんか満席だったはずのはこね号が△表記で出てきていた。△はあまり参考にならないということを東京ディズニーランドの入園券で学習していた筆者はやや疑いながらボタンをポチポチしていた。結果、本日分のはこね号特急券が券売機から吐き出されていた。ちなみに発車まで3分だった。駆け足で改札を通り、まだ入線していないからとホームのセブンでスーパードライを買い、GSEに乗り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

聴いてた音MAD

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