旭駅本屋

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企業の求める即戦力について考える

 即戦力が欲しい!

 我々の代の就活まではこの言葉を聞かないことはありませんでした。最近はめっきり聞かないと思います。即戦力でなくても人が来ないんですからしようがないですね。好況万歳!万々歳!官製だろうがなんだろうが何も出来ない御用労組のプロレスよりはよっぽどマシだってはっきりわかんだね。

 労組への憎悪と怨嗟はさておき、企業は即戦力即戦力と事あるごとに言いますが、この即戦力の内実については一切語られないわけです。語られないからこそ純朴な我々生まれの過ち就活生はこれを企業でも即行動できるだけの知識だのなんだのと捉えてしまうわけです。では、実際に企業の求めている即戦力はどういう人材なのかということについて考えていきたいと思います。

 

 弊ブログでは度々企業についての考察を行ってきました。中でも、今回の即戦力という題目に近いのは生まれの過ちと研修 - 旭駅本屋でしょう。この記事は筆者が実際に受けた研修を元に執筆した記事になります。学生が社会人になるにあたってまず受けるもの、それが研修であり、ここで即戦力となる社会人としてのアレやこれをぶち込まれるわけであります。つまるところ、この研修で学べることが即戦力として必要不可欠な要素であるわけでしょう。ということを考えると、即戦力というものの言葉の真意に一歩近づけるのではないかと思うものです。

 さて、これは筆者のことになりますが、研修は最初に4日、その後1日ありまして、今に至ります。最初4日のうち3日は会社のことに関して、最後の1日は忖度や電話の取り方などでありました。その後あった1日は丸一日忖度の講義()でした。もうおわかりでしょう。

 即戦力とは、つまるところ会社のルールを理解した人間ということでしかなかったのです

 即戦力ってなんだよ、って感じですね。目標が低すぎる。世界で戦える人間を揃えるのではなく自社でしか通用しない人間をかき集めて即戦力とか言ってるわけですよ。片腹痛い。これは実際中途採用で採った連中が軒並み叩き上げよりも色濃く社風を体現した連中であったことからもほぼ確定している事柄でありましょう。

 確かに会社に馴染むことは重要と言えるかもしれません。馴染めれば即仕事が円滑に進められることでしょう。しかし、それだけでしかありません。即戦力と呼ばれ、あわよくば会社を牽引するような認識を持たれかねない言の葉で包んだ内実は、職場の潤滑油として働ける人間を求むということでしかなかったのであります。このことを踏まえると、産業界が大学に求める即戦力として働ける社会人云々の意味も又違った見方が出来ることでしょう。そう、大学に求める即戦力となる人間というのは、一日でも早く弊社のことを理解し、円滑にコミュニケーション()を取れる能力を養え、ということなのであります(偏見)(オタク特有の決めつけ)。だからこそ、大学の講義は無価値であり、大学で学んだことは意味がないと一蹴できるのであります。そんなに会社に適合した人間が欲しいのか日本企業は。

 まあ、こんなことをやっているからグローバル化の波におされて下火になっているわけでありましょうが。自業自得って感じですね。日本企業が自社の戦力となる人材はどういう人材なのか。体制を維持できる要員なのか、それとも企業を成長させる要員なのか、今後どちらを選ぶかが日本企業の明暗を分けるのではないかと思うものです。

 まあ、個人的にはぶっちゃけ賃金と条件さえ良ければ日本企業でなくても良いんですけどね。旧態依然とした会社がどれだけ潰れてくれても雇用者さえいれば労働者は何も痛くないのだ。