旭駅本屋

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孤独のカタン

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 読者諸兄の皆々様も、学生徒であった頃にボードゲームで遊んだ記憶があると思います。さて、これが社会人となると時間と頭数を集めるのが非常に困難になるわけでありまして、然れどもボードゲームをやりたいとふと思いついた時に出来ないというのは何とももどかしいものがあるのであります。さて、ここでもう一度タイトルを振り返ってみましょう。そこには、「孤独のカタン」などという、どこかのグルメ漫画のパクリみたいな文字列が見えるかと思います。そう、聡明なる読者諸兄の皆様はもうお気づきになったことでしょう。今回は、3~4名が標準、特別ルールでやっと2名で遊べるカタンを1人で遊んだ記録になります。

  一応、先駆者が居ないかと軽くググってみたのですが、ゲームでСПУ相手に勝負を挑むものはあれど、一人でボードを囲んでやってるキチガイは見かけられませんでした。それもそうでしょう、本来一人でやるゲームではないのですから。

 というわけで、先行事例も無いということが判明したので早速サクッと準備していきましょう。今回遊ぶゲームは「Die Siedler von Catan(カタンの開拓者たち)」の中でも、ジーピー社から発売されている日本語訳のスタンダード版です。これをパパっと広げて用意していきます。余談ですが、この広げる時が一番孤独を感じられる厳しい局面でした。それもそのはず、ボードゲームは集まった人間でワイワイガヤガヤ言いながら広げるものであり、孤独に打ちひしがれながら黙々と開くものではないからです。それはもうボードゲームというよりかは罰ゲームでしょう。しかし、孤独に打ち勝ってこそその先には素晴らしい桃源郷があると信じてなんとか配置を終えました。

 

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 ……なんというか、非常に資源が偏在しているマップに仕上がりました。ここからは順番を決めていつものルールどおり開拓地を配置していきます。色だけでは分かり辛いのでわかりやすいようにチーム名を決めていきましょう。写真上部から時計回りで、海*1、西*2、九*3、通*4としましょう。ここで、出目が順に6,4,7,4だったので、一番大きい九から順に配置していきます。

 

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 全員配置し終わったのが上図になります。いやあ、非常に治安が悪いですね。各所で局所最適解を適用していった結果ではあるのですが、非常に厳つい配置になっております。それでは、ここから普通にカタンを始めていきたいと思います。ルール自体はググれば出てくると思うので説明は省いていきます。

 

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 少し飛ばして上図は8巡目が終わった段階です。一人だし、誰かに手心を加えて面白く無くなるんじゃないかな?と思っていたのですが、全然そんなことはありませんでした。むしろ全部自分なので手心を加えようもなく、思いの外白熱します。写真でもわかるように、順調に治安が悪化していることが伺えるかと思います。

 

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 上図は19巡目が終わった段階です。盤面が混沌を生み出しつつあるのがわかるかと思います。

 

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 そして、29巡目、海が道路を敷設し最長交易路を奪取し2点を獲得したことで無事閉廷となりました。なんか西が11点で上がってますが、これは海の後に開拓地を造成してしまったのでノーカンということで。とどのつまり勝者は海です。

 

  さて、ここからПДСАタイムの始まりです。

 今回の「孤独のカタン」は、本人が予想していたよりは白熱し、面白いゲームになったのですが、あくまでもそれは本人の事前の予想に比べてという話です。初回ということもあり、色々荒が見えてきたのでそれについての考察と改善点について纏めていきたいと思います。

 

1.交換

 今回、誰しものカードを知っているのだからプレイヤー間同士での交換は無しにしよう、と考えていたのですが、実際これはプレイ時間をただただ引き伸ばす方にしか作用しなかったというのがあります。資源が著しく偏在していることを鑑みれば、交換していったほうが手早く進むでしょう。特に、後半部では中々資源が貯まらないから貿易できるまで貯めるフェーズが増え、非常にストレスフルな展開になってきます。公平性がどうのだのを考える前に、ストレスを貯めてまでゲームをする必要は無いので大人しく交換していくのがベターだと思いました。

 

2.順番を忘れる

 どれも自分の番だからね。仕方ないね(諦め)。

 

3.盗賊で半分捨てるのを忘れる

 自分が4人居て全員の手札覚えてられるわけもなく、確認を徹底出来るわけでもないので仕方ないね。

 

 ここらへんがどうにかなれば、割りと面白く遊べるのではないかと思いました(小並感)。特に下二つは発覚した段階で手戻りをして修正する必要があるのでクソ面倒でかつ時間を無益に浪費してしまったので、非常に悩ましいものであります。そもそも自分の手札だから集中して順番だの盗賊などに一喜一憂出来るのであって、全てが自分のターンである場合、全部に集中しろなどと言われても土台無理な話なので、こればっかりは孤独のカタンを強いるなれば致し方のないことなのではないかなとも思います。

 とは言え、思いの外面白いので、読者諸兄の皆々様も「ボードゲームやりたいけど相手が居ないしな~」とか思ってしまった時は是非とも一人ボードゲームをやってみましょう。意外と白熱すること間違いなしですよ。