ほっほ pic.twitter.com/bIM2udjCaS
— 市川 旭 (@Ichikawa_ykhm) 2022年1月16日
2022/01/21
新宿駅弁といえば田中屋らしい。ちなみに筆者は田中屋が現役だった時代を知らない。橋上駅舎の駅弁屋でNREの他の駅弁やら名物駅弁やらチキン弁当やらが並んでいるさまを見て、たまにはますのすしも良いかなぁなんて思っていたが、新宿から乗るんならやっぱこれだろうと選んだのがこれだ。
鶏そぼろがじゃんじゃん載っている。この量の鶏そぼろ飯は流石に飽きるので時折わさび味の菜っ葉をつついて食った。鶏そぼろは口の中がもさもさしがだが、こいつは飯もそぼろも水分も多く、そんなことにはならなかった。ならないのが良いかどうかは微妙なところだ。
昼過ぎに起きて、余っているからと週末パスを手にあずさに乗って長野県を目指していた。これはかなり飛ばす方らしく、八王子、甲府、茅野、松本にしか止まらない。とりあえず茅野まで乗ることにした。行ったこともないので諏訪大社にでも行こうというものだ。
岡谷で降りた。なんで岡谷まで行こうと思ったのかはイマイチ思い出せんが、まあ、行ったことがないので良いと思う。行ったことがない駅はじゃんじゃん軽率に降りるべきだ。
ここに来た時はホーム側にも窓口あったよなぁみたいなことを思っていた。売店の看板がまだ赤かった頃の話だ。あの頃はここでもカワカミの駅弁を扱っていたように思う。
改札を出てNewdaysを見たが特に駅弁は積んでいなかった。
駅舎脇の観光案内所で地図をもらう。蚕糸博物館なるところがあるらしいので、そこへ行こうというのだ。他にも色々養蚕業で栄えた頃の諸々があるらしい。
富の残骸みたいなのを時折見かけた。
商店街自体は生きている方であり、商店街に刺さるように生えるGMSもまあまあの規模であり、実際問題人はそう歩いていないものの、まあまあやっていけている方なのかもしれない。
岡谷市旧庁舎を拝んだ。入れないらしいが建物は立派で見応えがある。篤志家が寄付した建物らしく、養蚕業華やかなりし頃の富の凄まじさを思わせる。
町中にそこそこの規模の倉庫がある。養蚕業の頃からのものだろうか。臨海工業地帯のそれとは随分と建て方が違う。倉庫の裏に岡谷商工会議所があり、そのさらに裏に蚕糸博物館がある。
蚕糸博物館はそこそこ面白かった。宅は現物と説明があれば喜んで飛びついてしまう。蚕糸博物館の一角には製糸所があり、日曜ではあったが一部の機械が動いていた。現役で機械が動いているさまを見るのはトヨタ産業技術記念館以来だが、こっちは製糸がメインで織機がメインの向こうとは大分違った。それ以前に向こうは絹ではなかった気がする。
明治の開港、華々しく描かれるが輸出品目の割合がプランテーション国家のそれ
— 市川 旭 (@Ichikawa_ykhm) 2022年1月16日
近傍に色々養蚕業で栄えた頃の建物があるというので、せっかくなので見に行くことにした。
結局岡谷は2時間半くらい徘徊した。
時間が押していたが諏訪大社に行こうということで、下諏訪に来ていた。
観光案内所で無愛想なおっちゃんに地図を貰い、道を聞く。二時間あれば下社双方回れるとのことなので、二時間かけようと思う。
下社の春宮では神事めいたものが行われていた。お参りするにもやりづらいので、御柱を拝んで帰ることにした。
この構造は社ではなく要塞か何かだと思う。
2時間あれば回れる。確かに2時間あれば回れる。実際ここまで1時間くらいで軽く見て回ることが出来た。出来たが、1時間すれば日が暮れるのだ。
下諏訪停車の特急は少ない。想像通りではあったが、特急に乗るべく上諏訪に向かうことになった。
この辺は本数が多いほうだが、次の電車まで20分くらいあった。駅前にはコンビニがなく、駅にはニューデイズの廃墟がある。ほかは地の会社の製品があれこれショーケースに並んでいるありがちなアレがあった。時間はあるのでショーケースなどを眺めた。今年は御柱祭があるらしい。
1番線ホームにはいい具合に存在感のある時計があった。よくよく見るとSEIKOが寄贈したものらしい。SEIKOの時計はよく見るが、寄贈は中々見ることがない気がする。
ちなみにセイコーなどは需要が消えて浮いていた製糸工場の土地に戦中疎開してきたのが元らしい。諏訪の精密機器工業は有名ではあるが、戦中の工場疎開以降のものであるらしい。
ハーイハーイハイセンス! pic.twitter.com/n3TKsUD0wO
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上諏訪に来たら片倉館で温泉に浸かりたいところではあったのだが、あまりにも時間が微妙すぎたのでとりあえずツルヤに来ていた。ツルヤは地のスーパーである。ここで土産にと菓子をたんまり買い、晩飯に最適だと焼きそばバゴォーンを買った。実はバゴォーンを食べたことがない。やき弁みたいにスープが付いているくらいの知識はあったが、それだけである。矢張りちゃんと食って理解すべきなのである。
牛乳を買い、酒も買った。結構買ってしまった。
戻り際で駅の売店を見たが、駅弁はなかった。時間も時間だし仕方あるまい。
時間は微妙に30分あった。微妙だが、足湯に浸かれば潰れるだろう。
改札を入り、右手にある足湯に向かった。
温泉行く時間無いよなぁ……うん? pic.twitter.com/BHkoZY2O0H
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入るとなんか温泉卵スポットがあった。
温泉卵スポット?
こんなものあったっけ?というのもあったが、売店で卵を買い20分放置すれば作れるらしい。急げば20分工面できる。早足で売店に向かった。卵を買う。戻る。急いで包みを剥がして湯の中に卵を投下する。これで列車到着の5分前には一応仕上がる見込みだ。
コト消費ですねこれは pic.twitter.com/1j3OMqNhFA
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ゆっくりと足湯に浸かっていた。
足湯は悪くないが、いかんせん寒すぎる。ズボンと湯、双方の庇護下に無い微妙なポジションが急速に冷えていく。
やることもなく、温泉に浸かれていなかったのでゆったりと浸かってはいるが、もう少ししっかり浸かりたいところだ。昔はここが足湯ではなく露天風呂だったことを思い出す。露天風呂だった頃に一度くらいは入ってみたかったものだ。
ほっほ pic.twitter.com/bDMGSPuVG5
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特急で酒と温玉を並べていた。温玉は上諏訪駅製である。よくわからん。
酒はツルヤで、ツマミは駅で。これで諏訪湖を拝んで片倉館でひとっ風呂浴びていれば完璧な上諏訪観光だった気がするが、まあ仕方あるまい。机でコンコンと卵を叩くが、机はブレて中々割れない。窓枠で軽くコツコツと叩いて紙コップに割り入れる。付属のタレを上からかけて完成。味は普通におんたまである。出来たての温かみが嬉しいところだ。酒は甘い酒だった。合うかは微妙だが、悪くはない。一日を振り返り、温玉を食い、酒を飲んだ。温玉はすぐに切れた。あずさは車販が来る。中々使わないが車販でつまみを買った。
つまみをつまみつつ、酒を飲んだ。気がつけば甲府である。二合あるから中々消えないだろうと思っていたが、小仏を過ぎる前には空になっていた。
中央快速線はトロいが、特急は早い。八王子を出てしまえばすぐに新宿に着く。酒で上機嫌になりながら、新宿駅の特急ホームに降り立った。