旭駅本屋

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トップバリューウイスキーを頑張って活用しようとした話

 というわけで、前回記事*1の続きです。前回記事を読んでいた方が恐らく面白いので、先に読んでおくことをお勧めします。

  さて、全宇宙1億人のトップバリュウイスキーアンチの皆様!お待たせしました!今回は、そんな度し難い廃液としか言えない"ウイスキーの香りつきエタノール含有飲料"をどうにかしようと頑張った記事であります。

 読者諸兄の皆様も是非ともそんな液体が手元にあると仮定して考えてみて下さい。恐らく調味料として香り付けに使うのがオチだと思います。私も実際そう思いました。なので、手元にあった冷凍の豚コマを炒める時に軽く香り付け程度にドバーッとフライパンの上にブチ撒けて炒めてみました。

 するとどうでしょう。

 

 味 に 何 の 変 化 も 感 じ ら れ ま せ ん で し た

 

 味蕾が死んでる可能性も否定は出来ないのですが、大凡理由の114514‰はウイスキーに大して香りが付いてないのが要因な気がします。普段料理酒代わりに使おうものなら香りの主張が強すぎてどうしようもないあの"ウイスキー"と呼ばれる液体に、あろうことか豚やバターやクレイジーソルトの香りに滅殺される程度の香りしかついてないというのはどうかしているとしか言い様がないです。

 しかし、これでは消化するのもままならないという結論が導かれて終わりかねないので、別の活用方法を探っていきたいと思います。

 

1.アルコール分を飛ばす

 少量の液体からエタノールを揮発させるにはどうすればいいか、このことについて様々な思慮を張り巡らせました。フライパンで炒める、土鍋で煮る、そんな時に思いついたのは「レンジでチンする」ということです。そう、エタノールの沸点は水よりも低い、ならば水分子を加熱したとしてもエタノールから蒸発していくはず……!

 というわけで少量のウイスキーをグラスに注いでレンジへGo!

 2分程チンすればエタノールは蒸発するだろうとセットし放置。するとどうでしょう。1分程経った時レンジの方から突如「ボン!」という音がするではありませんか。慌ててレンジを止めてみるとそこにあったのは飛散したウイスキー。そう、溶液の量が少なかったことに加え、レンジで一気に加熱したために突沸を起こしてしまったのです。これは加熱する時は必ず沸騰石を入れるという小学生レベルの科学知識が欠如していたことも要因の一つでしょう。しかし、突沸が起こったということはこの溶液は沸騰する温度帯まで加熱されていたわけです。

 

 ならばエタノールは飛んだはずだ

 

 というわけで少々冷まして飲みます。グラスからはトップバリュウイスキー特有のチープな芳香が漂ってきます。加熱と共に香りの揮発は勢いを増して、鼻を近づけるまでもなく漂ってくる素晴らしい芳香に思わず眉を寄せてしまいます。いざ飲むぞと顔を近づけると芳香は益々勢いを増し、思わず顔を歪め条件反射的に体を捻ってしまいました。しかしこれでは飲めない。意を決してグラスにある琥珀色の液体を口の中にブチ撒けます。するとどうでしょう。

 

 水だ、これ

 

 完全に水です。少々香りと舌触りがアレではありますが、無いこともないかなって感じの水です。余談ですが味は皆無です。ミネラルウォーターがこんな舌触りと香りだったら容赦なく下水処理場に送ることでしょうが、これはあくまでエタノール抜きのエタノール水溶液。そんな批判を送るのも筋違いでしょう。ゆっくりと舌の上で転がすも味の変化という変化は皆無。もともとない味が変わりようもないと言えばそうなのですが。エタノール抜きのエタノール水溶液とはこうも物足りないものなのでしょうか。グッと飲み込むと、喉から鼻の方に向かってトップバリュウイスキーの豊かな芳香が押し寄せてきます。私は思わず苦虫を噛み潰したような顔でコップを手に取り、水道水を無限に飲み続けました。 

 

2.お湯で割る

 トップバリュウイスキーを加熱すると水のようになるのであれば、お湯で割るとただのお湯になるのでは?という疑念が湧いて出てきたので早速373[K]の水の用意に取り掛かりました。373[K]の熱々のお湯を用意し、グラスに少々注いだトップバリュウイスキーを怒涛の勢いで希釈します。大凡30倍くらいに希釈したところでお湯の投下を止め、飲みます。まず特徴的なのがその芳香です。チープな香りは湯気とともにグラスから立ち上り鼻孔をくすぐります。私はその素晴らしい香りに思わず目がくらみ、グラスを風下に移動させてしまいました。今回は量が量なので*2、その分沸騰させたときよりも香りは勢い良く立ち上ってきます。顔を歪めながらグラスに近づき、どうにかしてその熱く、度し難い香りを放つ液体を口に注ぎます。すると、衝撃的な感覚が口内を襲ってきました。

 

 これ香りのついたお湯だ

 

 チープな香りが口いっぱいに広がるのが度し難いですが、実質お湯みたいなもんなので香りさえ我慢できれば飲めないということはないです。ウイスキーのお湯割りの割には味がないので物足りない部分はありますが、これに味が加わるとあまりの完成度の高さに思わず目がくらみ膝をつき倒れかねないので香りだけで十分な気もしないでもないです。

 

 さて、今回は合計で3つの方法でトップバリュウイスキーの活用方法を検討してみましたが、その全てにおいて度し難いということが判明しました。これで私はこれ以上トップバリュウイスキーの消費を検討するのは止めようと心に誓うのでありました。いや、まずね、お湯割り水割りを実行する前に「さーて、これでなんかするか~~?」と開栓したトップバリュウイスキーでこれ*3なので致し方ないと言えば致し方ないんですけれどもね。これはもう、如何にして穏当に進呈してきたりょう氏に押し付けるかを考えるべきだとさえ思いました。

 

 では、この液体の処遇がどうしようもなかった、というところで弊記事を終えたいと思います。

 

 さて、残りの700mlどうしよう……