「現場を見ていないものに何がわかる」
というのは求職闘争で腐るほど聞いてきた言葉だと思います。一方で、現場をよく知っているはずなのになぜ、と思うことは腐るほどあると思うわけです。
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今も昔の話。
私はどこにでもいる普通の公務員。
それは、いつものように真理省に出勤していた時の出来事です。
毎日出勤途中の売店で昼食を買ってから向かうことに決めていた私は、行きつけの売店にパンでも買っていこうと寄っていきました。
するとどうでしょう、店内ではレジでカンカンに怒り狂っているおじさんが店員さんを怒鳴るわだる絡みするわのひどい光景が広がっていました。
「早くお会計を済ませて出勤したいのになぁ……」
そう思う私。
「でも、あの顔どこかで見たことがあるような……」
店員さんにだる絡みをしているオジサンに、私は見覚えがあったのです。
「あっ、そういえば!」
そう、そこに居たのは他でもないエマニュエル・ゴールドスタインでした。
ゴールドスタインはテレスクリーンによく出演する超有名人です。
歯に衣着せぬキャラがウケて一躍大ヒットしたものの、その傍若無人な振る舞いにはガラス越しでも嫌になるくらいでした。
その本家本元のゴールドスタインの傍若無人な振る舞い、部下による恫喝、脅迫、そして羊が目にも留まらぬスピードで繰り広げられていました。
しかし、ここでスカッとする出来事が起こるのです。
奥の戸から、なんとあのビッグ・ブラザーがいらしたのです!
こちらを見るなり慈愛に満ちた瞳でこちらに微笑んでくるビッグ・ブラザー!
これにはあのゴールドスタインも敵いません。
すごすごと店を後にし、そのまま地下に潜っていきました。
戦争は平和である
自由は屈従である
無知は力である
最近n00万円課金記事がバズってるので便乗仏教です(出落ち柳)。
続きを読む絵がうまくなる方法、結構流れています。調べればそれこそいくらでも出てきます。しかし、大概触れられていない本質的情報、社会の真理、人生、宇宙、全ての答えがあるわけであります。
絵がうまくなるために必要なもの、それは「やる気」です。
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こんにちわ。筆者です。
退職エントリーが流行ってるので流れに乗って書きたいと思います。大体タイトル通りです。
ちなみに、筆者の場合は、学卒からの新卒で東京都建設局に入り、1年で辞めました。色々ありましたが、以下私見です。
1.東京都について
東京都について客観的に見た時どう見られているか、というと、基本的にポジティブなイメージばかりになると思います。安定してるとか、国と渡り合えるとか、そういうところがクローズアップされると思います。実際その通りではありつつも、それらは特に際立った能力は無くても血肉を捧げることのできる人がやってることです。基本的に、仕事面では小手先で効率よく成果を上げるよりも何かと血肉を捧げることを要求してきます。
新卒研修で偉い先輩方の話を聞かされる機会が多分に用意されているのですが、大体必ずどこかしらで体を一度壊しています。体ぶっ壊して入院してそれでもなお努め続けられる会社なんて今どき無いぞ、と言われそうなものですが、そもそも体を壊すレベルの仕事を要求するのがおかしいということに気が付かない人々が仕事をしていると考えて差し支えはないでしょう。
ちなみに、聞いた中で一番「ああ、ここやべーな」と思ったのは、難航していた道路事業で住民からボロクソ言われてもなお折衝を進め、完工した時に挨拶に向かったところ言われた「ありがとう」の言葉で涙が止まらなかった、という話を美談のごとく語っている姿を見た時でした。ボロクソに人格を否定してからコロッと肯定するのはよくある洗脳のパターンであることは、聡明な読者諸君に於いてはよく理解しているところだと思います。それを、さも素晴らしいことのように語る職員が居て、かつそれを新卒向けの研修で話すことにGoサインを出す上長が居る環境が東京都です。
2.何故東京都を辞めたのか
血肉を捧げる価値を見いだせなかった、という部分に尽きます。
組織は厳格な階層構造になっており、基本的に上は選択することに専念し、下は選択を通す案を作ることに専念します。ここで、基本的に下は上の話を忖度しつつ、委託事業者から上がってくる話を練りながら先行事例の書類をパクりつつ決裁をもらう書類を錬成します。上はそれを眺めハンコを押すか押さないかを決める。基本的にはそれがどこでも起こっていると言って差し支えないでしょう。
勘のいい人は気がつくと思うのですが、基本的に何かを調べてそれを取り入れる、といった類のことができる余地が用意されていないのです。どのレイヤーに行ったところで、入札で計画者を募る、要綱を作るといった仕事しか無いのです。おそらくこれは技官だからで、文官だともう少し泥臭い住民折衝とかがあるのかもしれないのですが、基本的に住民の意見や最新の技術やらそういうものを取り入れつつ計画を作る、という選択肢が用意されていません。決裁もらって業者に計画してもらい、その計画通りに別の業者に発注するという仕事を延々続けます。
先述の血肉を捧げ何を失ってでも精神に加え、自分で何か調べて実践するという環境が用意されていない、という閉塞感から、3ヶ月程度で転職を決意しました。
まあ最終的には職場でのミスから飲み会で「辞表を出せ」と言われたので、これ幸いに辞表を送りつけて辞めた(結局この辞表は止められたものの紆余曲折の末辞めた)のですが、辞めた大きな理由は2つです。
そんな感じで、筆者は東京都を辞めました。
ちなみに、優秀な情報系はGAFAへの道が開かれているらしいですが、筆者の先行である土木系にはGAFAなどという恵まれたものはなかったので素直にIT土方に潜り込みました。ITを選んだ理由は、土木以外にできることがそれくらいしか無かったから、というところからでした。結果、良い会社に入れたと考えています。
いちいち決裁貰ってコンサルに計画上げてもらわないと何も出来ない官公庁より、自分で調べて手を動かして働ける環境のほうがやりがいもモチベも上がります。給与も上がった(額面21→額面30)ので最早何の文句も無いです。
以下まんがタイムきららMAX2019年1月号のネタバレを含みます
続きを読む読者諸兄の皆々様、おはこんばんちわ。
マイクラをしたことのある皆様もしたことのない皆様も、恐らくマイクラで電卓*2を実装する動画くらいは見たことがあると思います。見ているだけでクソ威圧感があると思いますが、あれの威圧感の大体の根源はワイヤードロジック*3で回路が実装されているところからくるものだと思うわけです。
それはそう。ワイヤードロジックで実装されたENIAC*4とかいう現代からすればラズパイ*5以下のクソザコナメクジが部屋一つを占拠していたわけです。ワイヤードロジックにはどう頑張っても限界があるのです。
プログラム内蔵方式を実装して、カウンタやフラグレジスタでデータをあれこれするほうが絶対良いに決まっている。そう考えたわけです。しかし、そうなると数Bit長の信号を連続的に流す必要が出てくる。
そこでシリアル通信*6回路が必要になってくるわけです。
まあ、実際のところの動機は遠距離で複数の命令を送るにはワイヤードロジックでは流石に厳しい*7という事情から来るわけですが*8、似たようなものなので大丈夫でしょう。
というわけで、早速完成したシリアル通信回路の様子を御覧いただきたいと思います。
マイクラ シリアル通信送信・受信回路 pic.twitter.com/ntxNtTHhd8
— 市川 旭 (@Ichikawa_ykhm) October 30, 2018
最初に出てくる二段式のコンソール*9で、右下から順に0、1、1、1の4Bitと、右上から順に0、1、0、1の4Bit、併せて8Bit分の命令を入力しています。送信ボタンを押すとこれが1チック(リピータ1遅延分)の長さで出力され、受信回路で受け取り結果を表示します。
ね?簡単でしょ?
だけだとわからんので、そこそこ詳しい説明をします。
洞窟内で制作したので非常に暗いですが、送信用回路はこんな感じです。
基本的には二段式なだけでこの動画のパクリです。唯一違うのはリピータの遅延を最短の1にしていること。
余談ですが、受信回路をピストン式にすると1チックでBitを表現しようとするとどこかで詰むのでこれをそのまま遅延削減とかはしないほうが良いです。筆者はやろうとしてサクッと詰みました。結果、受信回路の改良に乗り出したわけです。
相対する受信回路はこちら。信号分のリピータをタイミングよく止めることでうまいこと信号を取り出しています。
リセット用回路なんかがあって見づらいので、原理だけ実装した初期の回路を見てもらったほうが理解が早いと思います。
シリアル通信じゅしんかいr pic.twitter.com/ygVv0RZAZH
— 市川 旭 (@Ichikawa_ykhm) October 29, 2018
原理としては、まず信号を入り口で分岐させて、それぞれを遅延線*10とラッチ回路*11に流します。遅延線側は、リピータで1チック分の遅延を作る以外はただただ普通にリピータで実装した遅延線に信号を送ります。ラッチ回路側は、最大遅延のリピータ2つで8チック分信号を遅らせた上でラッチ回路の2チック分の遅延を経由し、停止用のリピータを介して遅延線のリピータを停止させます。こうすることで、信号線用のリピータに8Bit分の信号が入力された時(1遅延+起動用パルス+8Bit長データ=>10チック経過後)、ラッチ回路を経由した起動用パルスが停止用のリピータに到達し、情報を保持します。
情報を保持しているだけだと読み出せないので、いい感じに回路を伸ばしたのがディスプレイ付きの改良型回路になるわけです。遅延線メモリから直接8Bit分出せるんじゃないかと思ったけどクロック回路とカウンターを付帯させないといけないのでちょっとめんどいので安直に実装しました。
とまあ、こんな感じで8Bitのシリアル通信を1チック長で送ることに成功したわけです。
通信速度にして10bps程度。ピストン式より明らかに早いとはいえ……レベルではありつつも、電卓などで応用すれば小型化で省けるリピータと相殺出来て高速化出来るんじゃないかなと思うものです。
というわけで、皆様も是非レッドストーン回路でシリアル通信を実践し、小型で汎用的なマイクロプログラムをマイクラで実装しましょう!!
その時筆者にこっそり教えて頂けると喜んで見に行くのでよろしくオナシャス!
*1:Mojang ABが開発したゲーム。面白い
*2:卓上電子計算機。ここでは、本来の電卓というよりは基本的な四則演算可能な計算機の意味で用いている
*3:物理的な結線で回路を実装する方式。大昔の電話交換機がイメージしやすいと思う
*4:最初期の汎用電子計算機の一つ
*5:ラズペリーパイ。安いマイクロコンピュータ?パーソナルコンピュータ?シングルボードコンピュータ
*6:データを1Bitづつ逐次的に送信するもの。対義語はパラレル通信
*7:命令の数だけバスが必要になり、保守管理がめんどい、敷設がめんどい、見た目リアルスパゲティと化すなど、様々な厳しさがある
*9:制御卓のこと
*10:遅延線メモリ。遅延線の一種である水銀遅延線は最初期のコンピュータメモリとして著名。それ以外では、初期の卓上電子計算機などは結果の保持に遅延線を用いたものも多い。データはシーケンシャルRWしか出来ないが、シーケンシャルでかつそこそこ大きいデータを保持するには便利だった
*11:1Bitの情報を保持できる回路。ここではRSラッチを指す。これは2つのNORゲートで実装される