旭駅本屋

SNSが普及しきった今日において、人々はなぜブログを使うのであろうか。

RSS

 

温泉

人生の岐路

 

運命の行方

 

人は時に道に迷う

 

 

 

そんなときは温泉

 

 

旅ガチャをし、甲府に向かうたことになった。
甲府は遠い。遠いが、まあまあの値段で行けるので行こうと言うところだ。
甲府にはほどほどに色々なものがある。そして何より温泉がある。行くしか無いだろう。

行くとなると次の問題は経路である。
中央線は死ぬほど乗った。チンタラ走る快速と普通で峠を超えて山梨に行くのは18きっぷシーズンであればまだしも今やるべきことではなかろう。しかし特急に屈するのも何か違う気がする。本質的には見られる景色は同じなのだ。おまけに混む。であれば矢張り中央道高速バスを頼るべきではなかろうか。じゃんじゃん出ているし、じゃんじゃん出ているからこそそこまで混むこともないだろう。

 

新宿に来て発狂していた。
ちょうどついた数分前くらいに甲府行きのバスが出ていたらしい。じゃんじゃん出ているイメージがあったのだが、毎時一本すらご用意されていないようである。
無いのであれば無いのだ。仕方ない。

 

仕方なく甲州街道沿いに進んだ。ちなみに京王はバカみたいに安いのでこの区間京王に乗るだけで甲府まで安く進めたりもする。おかしいと思う。

高尾でJRに乗り換えて、飲むカレーというもので腹を満たしつつ211に乗った。
ボックスの211だった。
ボックスの211に乗って中央線を進むと115の頃とそんなに変わらんのではないかと思えてくる。床下からは相変わらずガラガラと音がしている。

 

115の頃とさして変わらず、四方津で特急にブチ抜かれていた。

中央線で特急にブチ抜かれるのはもはや逃れられないカルマとも言える。

 

同じ駅で二本連続でブチ抜かれるらしく、キレていた。
もう少し慈悲というものを見せてほしい。

ホームに出て軽く運動をして、有り余る時間を潰した。
今回乗車券はSuicaなのだが、新幹線を間に挟んでいい感じに途中下車出来るきっぷを錬成すべきだったのかもしれないと若干後悔していた。あるいは身延線周りで一周出すというのも悪くはなかったろう。直前までバスに乗るつもりだったので何も考えては居なかったのが大きい。そしてバスはバスでバカスカ出ているであろうというアテも外してしまったわけだ。

 

その後大月で更に追い越され、更に塩山でブチ抜かれていた。
特急に抜かれなければ40分くらい早く着いていたと思う。14時になろうかというところで甲府に着いていた。新宿から4時間も掛かるものなのか?

 

数カ月ぶりに甲府に来た。
甲府には淀もあり、色々ある。大変良い都市だ。
しかしまず前提として旅の目的は温泉である。なので一直線で温泉に向かった。

 

湯村温泉までは歩いて30分くらいかかる。

地図で見たときは「まあまあ近いし歩いていけるやろw」と思っていたが、これは多分隣の街だと思う。甲府とは別の商店街があった。というか郊外の住宅街みたいなところを歩いていくと急にマンションが出てきて湯村温泉に着くわけで、本当に多分隣の街だったものが甲府市街の拡張で同じ街に飲み込まれたとかなんだと思う。しらんけど。

 

f:id:Ithikawa:20211113234304j:plain

f:id:Ithikawa:20211113234343j:plain

インターネッツに出来るとあった宿に日帰り入浴やっているかどうか確認したが、やっていなかったので僻地にあるスーパー銭湯みたいなところに向かった。
ネットの情報は更新されにくい。おまけにコロナ禍でコロコロ方針が変わるときた。矢張り歩いて情報を集めるのが確かなのかもしれない。地味に困るものである。

 

向かっている最中にmonoで出てくるあの丸いなにかみたいな奴が出てきた。本当に住宅街の真ん中で唐突に丸いやつが出てくるのでビビる。あれは脚色ではないのか。

ちなみに、僻地のスパ銭は地場の常連と見られる方々の声が結構漏れていたので、ああこれは露天埋まってるなと若干機運が低まり、折り返した。

まあ、他にも日帰り入浴をやっているところはあるだろう。

 

 

f:id:Ithikawa:20211114001722j:plain

道中一軒断られつつ、湯村ホテルB&Bというホテルはやってくれていたので、有難く風呂に入らせていただいた。2軒断れるのはなんというか、なんというかである*1

風呂自体はそんなに大きくなかった。内湯は10人くらい入ると厳しいかなというくらいだろうか。適当に体を流し、浴槽に入った。
ぬめっとした風呂であった。
元々そういう湯なのだろう。シャワーで体を流している最中にまだ石鹸が残っているのでないかと思うくらいであった。浴槽に浸かると多分いい感じの何かが肌にまとわりついてくる感じがある。仄かに硫黄っぽい香りがする気がする。単純温泉で成分表的には一応無臭とされているので気のせいかもわからない。
かけ流しということもあり、塩素っぽい香りもなく、良い湯であった。

ちなみに露天はほぼ同時に入ってきた若者グループによって占められ、これが中々うるさいので割って入る気にもなれず突放した。大分内湯で粘ったが、彼らも中々にやるようで、結局筆者は露天に入らず上がったのである。いうて内湯も中々なので、別に悪くはない。欲を言えばもう少し安いと嬉しいが、それも酷というものだろう。

 

湯上がりにセブンで飲み物を買い、ゆっくり幹線道路に出てバス停に向かうと丁度目の前にバスが着いた。快速甲府駅行きらしい。甲府まで止まらないですよと運転手さんは行っていた。甲府に行くなら万々歳なので乗った。

甲府駅甲府の中心地から若干離れたところにある。あるが、若干である。いうて甲府駅自体甲府城の敷地の内側であることからお察しいただけるよう、それなりに市街地に近い。クソデカ山梨県庁を超えると大体その先が甲府の繁華街と歓楽街というところだ。甲府の繁華街には今日日珍しく地場系の百貨店があるという。これはもう行くしか無いだろう。

 

名を岡島百貨店と言う。岡島百貨店は地の百貨店らしい。昔は西武や山交百貨店とやりあったとされるが、今残っているのはここだけである。寂しいものだ。

店内はほどほどに栄えていた。減床自体はあまり考えてはいないのだろう。ジュンク堂がほぼワンフロア埋めてたり、レストランフロアの一部が閉まっていたりと若干最盛期を過ぎてどう盛り上げていくかを模索しているみたいな雰囲気はありそうなものの、それでも人は入っているしテナントも入ってくれるのでまだ中々に魅力的な店舗であるのだろう。エスカレータでチラ見する限りでも、ほどほどに老若男女向けのコーナーが生きているのが伺える。催事場では全国うまいもの市が開かれていたが、次々人が入っては出ていく様を見ているとそれなりに売上も出ているのだろう。川口そごうくらいは栄えている気がした。
デパ地下で酒を見て、まあまあに悪くない感じの日本酒があったので買い、百貨店を後にした。

 

山梨に来たんだからと駅前でほうとうを食った。
晩飯にしては結構早い時間だったが、朝も昼も食っていないので別に問題は無いとされた。
ほうとうはまあまあうまかった。もう少し野菜が崩れている方が好きなのだが、店でそれを求めるのも酷だろう。

 

この後駅に戻り、次のバスが1時間後であることにキレていた。スジは30分後にもあったが運休らしい。コロナか?

渋滞情報自体もあまり良いものではなかったので、仕方がないとJRに屈することにした。若干癪ではあるが仕方ない。
駅の発車標を拝み次の特急を見るとそこには「あずさ」「千葉」なる文字が並んでいた。筆者は天を仰いだ。とはいえまだわからないと指定席券売機を叩いた。

 

まあ、そうなるよな。

 

シートマップでの選択はすでに出来ず、AとDは満席だとあった。あずさはそうよ。
仕方がないからと次のかいじは何時になるかと見れば1時間後とのことであった。まあ1時間なら待てんこともない。おとなしくかいじで新宿に向かうことにした。

 

1時間あったので、せっかくだからとワインを買おうとしていた。ちなみに駅ビルにもワインを売るお店などがあったのだが、品数は少なくおまけに筆者がからっきしワインがわからないおじさんだったので、本当によくわからなかった。よくわからないとなるとワインを買うのはつらい。
もう少し品数があれば選ぶものもあるのではないかと、ワインを求めGoogleMapで検索した。こういう時GoogleMapは強い。ほどほどに近いところに強そうなお店があったため、平和通りを南に向かった。

一応営業時間ギリギリらしかったが入れたので入った。入ったは良いが、想定していない量のワインが出てきてしまい、困惑した。品数は増えれば良いというものではない。ざっと左右を見渡しても数十種のワインが並んでいる。ざっと左右を見渡してこれだ。店内はほどほどに広く、多分全部見ると数百は間違いなくあるだろう。あってどうすればよいのか。ワインはまるでわからないし、おまけに初見の店は棚配置がわからんので見つけたいものが見つかるとは限らないのだ。

しょうがないので店主さんにこういう感じのがほしいのですと伝えて見繕ってもらった。閉店間際に来た一見にも丁寧に勧めてくれるのはとても有り難い。二本買っていってもよかったかもしれない。

土産にと一本かって、駅に戻った。いい感じの時間だったのでホームに上がり、ビールを買い、特急を待った。

特急は数分前に入線した。竜王始発を疑ったが全然そんなことはなかった。それなら別に留め置いても良かったんじゃ……?

 

新宿まで特急だと1時半で行けた。

道中メタクソに飛ばしていた気がするので単純比較はしづらいところだが、だからといっても4時間は長いと思う。2時間半を1500円で買うのはまあまあ高いが、2時間半あれば新宿甲府の往復が出来そうで出来ないくらいと考えると結構な時間と言えよう。

 

この後江小白はうまいと絶賛している氏が居たので、そういえば近いじゃんということで新大久保で降りてそれ系スーパに入り酒を買った。ついでに大分前に見たときは問屋在庫からじて枯れていた台湾ビールのはちみつ味もあり、極めて高まっていた。台湾ビールは他にもいい感じの味のものがあり、それらも良さそうであった。

ついつい色々と買い、店を後にした。

 

温泉に行く旅だったはずが、しこたま酒を買い込んで家に帰る羽目になってしまったのであった。

*1:明治さんは「客室埋まってるから今日はちょっと。日曜なら大丈夫そうだけど」とのことだった。時勢によるものらしい。