旭駅本屋

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令和4年度ラッセル撮影事業(5)

読者諸兄の皆様は冬の北海道に行ったことがあるだろうか?
行ったことがあればよく分かると思うが、寒く、そして厳しい気候なのだ。
そんな中建物という文明の利器は非常に心強い味方となってくれよう。建物の中は基本的には風も強くなく、かつ雪が上から舞い降りてくることはないからだ。
しかしそうは言ったところで、あってぜいぜい人家が数件の雪原の中にポツンと佇むこの車掌車改造駅舎に全幅の信頼を寄せられるかというと、それはまた別の話になると思う。

 

筬島駅に来ていた。

名寄に泊まるということで、東恵橋に行き、その後石北に行こうと決めていたはずだった。東恵橋なら近いから死ぬほど寝れるだろう。それが一昨日までの計画だった。行こうと思えば行ける、という収納の言葉でここまで来たのであった。

長島付近に撮影地があるからと来たは良いものまったく見つけられず、無になっていた。無になりながらも駅のトイレで排尿しつつ、除雪人夫向けと思しき業務用時刻表を見ていた。ラッセルの通過予定時刻まで載っているので結構有り難いものである。

「そろそろ宗谷来るんじゃないですか?」

51Dの通過予定時刻がそろそろだった。

 

しかし、稚内からやってくるサロベツ2号は2時間20分遅れだった。そうなると、サロベツ音威子府に着くのが11時くらいになろう。どこかで交換しなければならないが、交換できるのはこの付近だと佐久か音威子府になる。

とはいえ雰囲気後数分で来そうだったので、一旦宗谷を撮ることにした。

 

音威子府交換だった。上りのサロベツが爆走していった10分後くらいに下りの宗谷が通過していった。

さて、我々は決して261を撮りに来たのではない。ラッセルを撮りに来たのだ。
あと1時間ほどあるとはいえ、目当てにしていた撮影地は見つからなかったとあれば別の撮影地を見つけなければならない。

 

読者諸兄も見覚えのある撮影地に来ていた。

見覚えがない?

いやそれはおかしい。

確実に見たことがあるはずだ。何なら前回、前々回の記事にある。

参考までに、似た構図の昨日の写真を貼っておこう。

 

 

おわかり頂けただろうか?

 

 

我々は天を仰いだ。

「光あれ」と言ったがそこに光はなかった。あの言葉は唯一神でなければ使えないらしい。雪は文字通りに線路が埋まるほど積もっているので、撥ねないということは間違いなくない。問題は、雪が降ると雪にピントが合ってしまうことだった。最近のAFはかしこいので。

筆者はMF苦手マンゆえ、AFに任せたほうがまだマシなピントになるという信条でAFでやって来ているが、降られると本当にお手上げである。バリピンならまあまあカッコよくはなるが、そこでバリピンに出来るかどうかは腕次第というところになってくる。

そこで筆者は一計を案じることにした。

 

メチャメチャ引いてサイドを撮れば雪にピントが合うリスクは減らせるはず。

そう思いサイドも撮った。

一応読みは当たりピントは合ったが、雪が多すぎてケツがごこなのかわからないのはちょっと微妙だったかもしれない。もう少し構図力が欲しくなってくる。

 

じゃあ、次急ぎますよ、と東恵橋へと向かっていた。

この時筆者は気がついていなかったのである。追っかけの過酷さというものを。

 

 

一時間くらい掛けて東恵橋に来ていた。

追っかけのオタクも多く、そこそこ混んでいた。いい位置はいい感じにオタクで埋まっていたので、雪庇に登ってカメラを構えた。

 

 

切る位置をミスって結構トリミングした。

まあまあ暗く、雪にピントが合いつつも手前側はなんとか合ってくれたのでヨシ。

微妙な感じになったが、筆者の膀胱もまた微妙な塩梅になっていたのである。

「結構厳しい」

「どのくらいですか?」

太鼓の達人で魂が光ってフルコンボになってリザルトに入るあたりくらい」

収納はめっちゃ笑っていた。

この後、爆速でコンビニに入り、なんとか無事にリザルトを迎えたのであった。

 

 

高速を爆走し、愛別へ向かっていた。

途中踏切が鳴り、来たかと思ったが普通に練習電だった。

 

待つこと15分。複線型が来た。

バーミリオンラッセルって本当に何だったんだ。

 

 

 

旭川で車を返し、札幌に向かった。

飯は食えないだろうと思っていたので、適当にライラックの車内でイオンの惣菜弁当をつついていた。本当は駅弁が良かったのだが駅弁屋を探してウロウロしている最中にしまっていたらしい。悲しい。

 

 

札幌では4ベッドある強い部屋を予約したが、一つは案の定エキストラベットだった。十分広かったのでヨシ!

「見るからにこれだけエキストラベッドじゃないですか。頭の方なんかソファーになってるし」

「583じゃん」

収納が爆笑していた。疲れているのかもしれない。

足りないからと近所のセコマのホットシェフを追加で買い、明日の朝食を仕立て、パームビールと惣菜で軽く飲んでいた。名寄周辺でK特急さんが死ぬほど探していたすじこおにぎりがあっさりと見つかり、購入を煽っていた。K特急氏は「でももう食べたから入らないんだが?」と言いつつもホットシェフを買っていった。明日の朝飯にするらしい。それはホットではなくなっていると思う。

精算をして、明日に向けて早めに寝た。明日は4時起きである。